2010.02.26 / 治療について
胎内記憶と安産のお灸
私は今、月に一度、東京にマタニティー鍼灸の研修に行っています。
妊婦さんの治療には思い入れがあって、
鍼灸師を目指したのも、
奥谷まゆみさんの整体講座を受けたのも
妊娠・出産についてきちんと知識と技術を身につけて
妊婦さんのケアができるようになりたい
という思いからでした。
先週末はちょうど研修の日。
安産のお灸の講習を受け、
逆子の治療を学んできました。
そして、沖縄に帰り、週明けの治療で、
ある患者さんからびっくり報告を受けました。
なんと、40代にして
胎内記憶がよみがえったというのです!
胎内記憶とはお母さんのおなかの中にいたときの記憶のことで
2歳ごろの子供は覚えていることがまれにある
というのは知っていました。
そんな子供たちも大人になると忘れてしまうということでしたが、
大人になって初めて思い出すというのは
珍しいのではないでしょうか。
おなかに入った瞬間から、生まれるまで、
つぎつぎに思い出されたことを
お話してくださいました。
そのなかで、とても印象に残ったのは、
お母さんのおなかの中はとっても気持ちがよかった
でも、お母さんがイライラするとそれが伝わって
いごごちが悪くなった。
それでも、若いお母さんが子供(お兄ちゃん)を育てながら、
一生懸命がんばっているなーと感じていた。
というところでした。
本当に、赤ちゃんもいろんなことを感じ、
さらにはお母さんを労わる気持ちまで持っているんだと
感動しました。
生まれた瞬間は、とってもまぶしくて
肌がヒリヒリして、音が響いて、
居心地が悪いところに来てしまったなー
と感じたそうです。
これまた、私が沖縄に来るきっかけとなった、
自宅出産をされている助産師さんに
以前、お産のお話を聞いたとき
「お産の場は、ほの明かりくらいの暗いお部屋で、
助産師さんたちは生まれた瞬間も、
”おめでとー”なんて大きな声はださないのよ」
とおっしゃっていて、
患者さんの記憶からいうと、そんなお産が
気持ちのよい子宮から生まれでた赤ちゃんにとって
ストレスの少ないお産なんだろうなぁと、
二つの話がリンクして、とっても勉強になりました。
安産のお灸は熱くない温かいお灸で
お母さんの体調を整え、
子宮の環境をよくすることで
お産を軽くし、先天的に元気な子が生まれるという
古くから伝わる日本のすばらしい知恵です。
マタニティーの本などでも紹介されていることがありますが、
ツボのとり方やお灸のすえ方が重要ですので、
ご自分の判断ではなさらず、
専門の鍼灸師にきちんと指導を受けてくださいね。
安産のお灸でさらに気持ちいい子宮になれば
きっと赤ちゃんも喜ぶんだろうなと、
マタニティー鍼灸師の道に進む決意を新たにした
出来事でした。
胎内記憶については池川明先生の著書がおススメです。
私も胎内記憶、思い出したいなぁ。。。